是か非か

昨年、全国的に大きな反響を呼んだ熊本のニュースがある。
「赤ちゃんポスト」である。市内にある慈恵病院が設置に向けて検討中と報じたのをきっかけに賛否両論が巻き起こっている。県外の方のためにかいつまんで説明すると、同病院はクリスチャン系で、市内では有名な産院の1つである。(ちなみに筆者の知人が働いている)
以前から親がパチンコに興じている間に車内に放置した結果、熱中症で死亡させる例(保護責任者遺棄致死)や、幼児や児童の虐待(性的虐待)、未成年者略取、ネグレクト(育児放棄)等、いじめと並んでニュースの端に上らない週はないほどである。
市長は容認する方向のようだが、首相は懸念を示したように、極めて判断が難しい。反対派の意見としては育児放棄を助長するという声や戸籍や養育費をどうするか、などの現実論が主で、肯定派の意見としては中絶や生み捨てられる生命を救いたいという理想論だ。
ハンガリーを起源として既にヨーロッパでは多く広まっているが、中世の修道院の考え方は日本の風土には馴染まないだろう。ただ、地方からこういった問題に一石を投じたことは評価できると思っているし、モデルケースとして取り組んでみてもいいのではと思う。
今年起きた別の問題では、"離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子"と定める民法の解釈を巡っても議論が起きた。杓子定規と言われても役所としては法を曲げることはできないし、対応者にクレームをつけるのはお門違いである。DNA鑑定でも何でもやればいいではないか・・・その後法改正すればいいわけだが、算定期間(十月十日)を短くすればいいというものでもなく、こちらも難産ぽいな。

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