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昨日行われたプロ野球の高校生ドラフト会議。
夏の準優勝投手としてナインを牽引してきた田中将大投手は、日本ハム、楽天、オリックス、横浜の4球団指名となり、抽選の末、東北楽天が交渉権を獲得した。
実は彼は兵庫出身で野球のために駒大苫小牧へ進学した経緯があるのだが、指名した中で在京球団は横浜(神奈川)のみで、あとはバラバラ。しかもその4球団がパリーグの2,5,6位とセリーグの6位だから彼の実績の割には寂しい顔ぶれ。しかし、楽天が交渉権獲得と報じられた後も、彼は会見でにこやかにこう話した。
「楽天で新しい歴史を刻みたい。・・・」と。なんていいヤツなんだ。
それとは対照的なのが八重山商工の大嶺。相思相愛とされていたソフトバンクに対し、ロッテが重複指名。皮肉にもロッテが交渉権を引き当てたのだ。会見での彼はうなだれショックを隠せなかったようで、拒否する可能性を含みつつ明言を避けた。
仮にもロッテ(千葉)は昨年の優勝チーム。田中を指名した4球団に比べればパリーグとは言え優勝の可能性は高い。高校生であれば無理もないとは思うが、意中の相手ではなかったとはいえ、超高校級の田中の対応と比べれば、そういった意味でもまだ精神面で幼さが残っているといえるかもしれない。
そしてその一方では、巨人の桑田が今シーズン限りで巨人のユニフォームを脱ぐことになりそうだ。
'85年にドラフト1位でPL学園から巨人入りしたが、当時の彼もまた早実の斎藤同様、早稲田大への進学を希望していたと聞く。主砲清原(現ORIX)と共に、駒苫の田中を超える不滅の甲子園20勝。PL学園の黄金期を築き上げた。その彼もこの21年間の選手生活で通算173勝、名球界入りとなる200勝まであと僅かというところだったが、今年は3試合に登板し1勝1敗。故障もあり4月以降2軍での調整を余儀なくされていたが、先日の9/24、イースタンリーグ戦に登板。先発して7イニングを投げ5失点という結果だったものの、一軍再登録の目処は立っておらずこれが事実上の引退試合となった。
かつてKKコンビとして一世を風靡した2人も今やかつての面影はない。余力を残して引退するという考え方もあるが、ボロボロになっても納得するまでプレイするという選択肢もある。思い起こせば川相もそうだった...
"このチームに骨を埋めたい"というようなチームが少なくなってきているのは寂しいものである。

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