まさに第二の不二家。鳥インフルエンザ問題がやっと終息したかと思えば、今度は卸していた牛肉コロッケに本来含まれていないはずの豚肉が含まれていたとして、今や耐震偽装ならぬ食肉偽装問題と言われるようにまで発展した北海道ミートホープ社。
実際は早い段階で元幹部の内部告発により、分かっていたはずなのだが、道庁および農水省がとりあわず放置していたため、今になって表面化した。農林水産省の実施した検査では30点のサンプルのうち、牛肉のみのものは僅か5点。うち9点には豚肉の他鶏肉まで混入していた。
しかもその主な販売先は北海道加ト吉。今年、循環取引を行ったとして、現在も監理ポストに割り当てられている加ト吉のグループ会社である。
同社の社長田中稔氏は半分自暴自棄になったのか、昨日会社の存続は不可能とし全社員の解雇を発表した。また本日、農林水産省は市場の牛肉加工品を買取、検査すると発表、これにより第二のミートホープが出てくる可能性もある。
田中社長は、日本農林規格:JAS(Japan Agricultural Standard)法の原材料表示義務が業者間の取引は規制の対象外であることを逆手にとって、血液や臓器、あげくの果てにはロールパンまで入れていたと聞く。牛肉は、先のBSE問題で一時アメリカからの枝肉の輸入も規制され、現在は検査を条件に再開されているが、加工品となってしまえば何を混ぜても、もはや我々消費者は挽肉が何の肉かなど見ただけでは分からない。
テレビのドキュメンタリー番組では、安価な中国製品の危険性を取り上げて喚起を促しているが、日本でもこのような事態が起こっているということは、多いに憂慮すべきだろう。
最初の会見の際、工場長は必死の思いで社長を告発し、取締役の長男が社長に直言し自らの関与(指示したこと)を認めた。最後の最後に造反した息子。もっと早く諌めていればこのような結末にはならなかっただろうが...
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