長かったゴールデンウィークが終わり、筆者も既に通常の生活に戻った。しかし中には時間が止まったままの人もいる。
5日、大阪吹田市の万博エキスポランドで起きたジェットコースター「風神雷神II」の事故。実は元祖「風神雷神」は地元熊本の三井グリーンランドに存在する。製造メーカのトーゴは既に'04年に会社更生法の適用を受けて倒産しているため、部品等の供給は子会社が細々と行っていたようだ。
遡れば、シンドラー社のエレベータ、最近ではオーチス社のエレベータ等が報じられるように、一連の事件はメンテナンスの不備に起因している。専門家の一致した意見は金属疲労である。全ての製造物は経年劣化するものであり、金属は大気に触れているだけで酸化していくものだ。(錆が代表的な例)
もちろん車軸やワイヤーが、10年程度で壊れたり切れたりすることは通常ないだろうが、運用によっては、耐用年数を上回るペースで劣化することも考えられるし、ましてや年に1度の定期点検が目視で済まされていたとするなら、由々しき問題である。
昨年の耐震偽装事件で注目を浴びた、非破壊検査を行えればベターだが、コストの問題もある。それが施設の遊具利用料に上乗せされた場合、利用客離れていくのは想像に難くない。事故後閉園となったエキスポランドも再開の目処は立っておらず、結局はそれらのコストを許容できる体力のある施設だけが生き残っていくことになる。
今日のニュースによると、亡くなった小河原さんは別の家族に順番を譲ったのだという。譲っていなければ、彼女ではなく、家族の誰かが亡くなっていたかもしれない。これによりJIS(日本工業規格)の適用が厳格化されるようだが、彼女の死が無駄にならないことを切に願う...
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