内憂外患

多くの職場では明日9日からが本当の仕事初めと言えるだろう。筆者の会社も5日に有休取れば11連休だった。あまり休み過ぎると、仕事に戻ってもなかなかエンジンがかからない。しかも1月は実働日数が少ないため、普段の月より短く感じてしまうのだ。
さて、明日から防衛庁が防衛省となる。大体は局(Bureau)→庁(Agency)→省(Ministry)の順で規模が大きくなるのだが、実質は外局として防衛施設庁というものが存在するので、その2つが合わさって昇格ということになる。とすると防衛庁長官は防衛大臣?
これらの中央省庁は、小泉前内閣時代の'03年1月の省庁再編で大きく統廃合された。運輸省、建設省、北海道開発庁、国土庁が1つになった国土交通省をはじめ、総務庁、郵政省、自治省が統合した総務省、厚生省、労働省の厚生労働省、文部省と科学技術庁の文部科学省などが代表的だ。
安倍現総理が掲げているものの1つが"憲法改正"なのだが、件の防衛庁の昇格は微妙な問題を孕んでいると言える。母方の祖父が岸信介、大叔父に佐藤栄作というビッグネームを持つ彼は、よく両者を引き合いに出すが、昨年、まず手始めに教育基本法を改正。おそらく本丸は憲法9条の解釈であろう。9条で謳われている戦争放棄、軍備及び交戦権の否認の条文は、日本国憲法が平和憲法と言われる所以である。昨年勃発した北朝鮮の核保有宣言で、日本にも核武装の声が上がり、これまで非戦闘地域にのみ派遣するとされていた自衛隊のスタンスも、アメリカに迎合した特措法によるイラクへの派兵で拡大解釈可能な前例を作ってしまった。
日本がいくら海に護られているとはいえ、ボタン1つで核ミサイルが飛んでくる今となっては、専守防衛という言葉は亡きに等しい。(だからといって経済的な負担だけで賄えるとも思っていないが・・・)
また、国際連合の事務総長も1月から韓国の藩基文氏が就任。アナン氏に次いで第8代目となるが、この事務総長は常任理事国やG7の国々からは選出されない。6カ国会議で北朝鮮と舌戦を繰り広げたばかりで、かつては太陽政策を推進していた韓国も、最近では竹島の領有権を巡って一時は衝突も懸念された時期もあった。拉致問題で日本と共闘してくれればよいのだが、そうもいかないようだ...

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