賞味期限切れの牛乳を使うなどの、ずさんな工程管理が明らかになった不二家に引き続き、昨年上場したダスキン傘下のミスタードーナツも、異物(石だったようだ)混入との報道を受け、両社とも株価の大幅な下落はさけられないようだ。
前者に至っては、上層部が社内文書で雪印乳業を引き合いに出して、隠蔽を示唆するなどの悪質と取られても止むを得ないような対応をしていた。もちろん筆者の地元にある不二家でも、近くの店舗は閉店していた。そうなると同業のタカラブネなどに顧客が流出することになり、逸失利益が発生する。当然、目標の下方修正を余儀なくされ、さらに株価が下がる負のスパイラルに陥る。
また宮崎でも、先週末鳥インフルエンザとされるウイルスが報告され、感染拡大防止のため清武町の当該業者はもちろん、九州の他の養鶏場でも移動禁止措置の発令を受け、出荷ができなくなるなどの状況だと言う。
それだけならまだいいが、風評による二次被害も懸念され、まさに業者にとっては死活問題だ。しかも、政治資金収支報告書の事務所経費問題を起こしているような大臣が、管轄する農林水産省のトップでは世も末という他はない。
そして、巷を騒がせているバラバラ殺人事件は、場所が都心の新宿と渋谷、そして兄が妹を、妻が夫をという身内同士が加害者と被害者という形態で起こり、また今月には茨城で類似の事件が発生するなど、年初頭から陰惨な事件で幕を開けてしまった。
最近の若者はキレやすいとよく言われているが、キレにくいのも考えものなのかもしれない。日頃蓄積したものが飽和点を超え、ある時爆発する。期待と偏見、羨望と嫉妬。これが"美しい国"の現実である。
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