昨日、筆者の地元のクラブチームであるロッソ熊本が、九州サッカーリーグ(Kyuリーグ)で15勝3敗の成績で辛くも優勝できた。
1stステージを全勝で折り返し臨んだ2ndステージ。連勝は14でストップする。そこからが悪夢の始まりだった。天皇杯の県代表として臨んだ1回戦。目標とするJFLの下位チーム、岡山の水島FCにも惜敗したのを入れると4連敗。しかし昨日の最終戦では追いすがるFC琉球を見事振り切ったのだった。
だが、あくまで目標はJリーグ入り。現在ロッソ熊本が置かれている位置は、J1、J2、JFLの下、つまりJFAサッカーリーグのピラミッドで言うと4番目(下から2番目)に過ぎない。'93年Jリーグ発足当時、筆者は高校を卒業したばかりで、その頃はJリーグなどなかった。JFLを頂点とし、後にJリーグに加盟するヤンマー、フジタ工業、古河電工、ニッサン、読売などが鎬を削っていた。観客はまばらで、筆者と共にサッカー部に所属していた友人達の間でも、プロサッカー選手になるという話など皆無で、進学の道を選ぶのが一般的だった。
実はKyuリーグは、筆者の生まれた年から行われており、今年で33回目を数える。ここ熊本ではアルエット熊本(旧:NTT熊本)、ブレイズ熊本(旧:東亜建設FC)が歴代の優勝チームに名を連ねており、元々の素地はあった。つまりJFLへの昇格は悲願であったのだ。今回優勝したことにより、全国地域リーグ決勝大会への出場権を獲得できた。これは全国9つの地域リーグと大学連盟の上位1(または2)チームが4グループに分かれてリーグ戦を行い、各グループ上位の4チームでさらにリーグ戦を行う。そこでの上位2チームが、JFLの下位2チームとの入れ替わりとなる方式だ。
しかし、昨年圧倒的な強さでKyuリーグを制し、第28回地域リーグ決勝へと駒を進めて昇格したホンダロック(宮崎)をはじめ、三菱水島FC(岡山)の2チームは、目下JFLのブービーと最下位。つまりそれだけレベルの差があると言える。先日の天皇杯1回戦で後者に苦戦したロッソは、それを物差しにすると、苦戦は免れない。
厳しい言い方かもしれないが、本当の戦いはこれから。幸いなことに今年の大会の予選ラウンドは地元開催。勢いと地の利を生かして頑張ってもらいたい。
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