映画で一攫千金

今や日本最大の貿易相手国になろうとしている中国。そしてかつてそうであった国の象徴だった世界貿易センターはもうない。あれからもう4年。9月11日。まだ記憶に残っているだろうか?アメリカ同時多発テロの日である。日本では衆議院選挙の開票が行われているが、現時点で既に自民党の絶対安定多数は確実という状況なので、この話題はひとまずおく。
さて、日本の映画の先行上映(いわゆるプレミア試写会)でもおなじみの赤絨毯。この通称レッドカーペットは、各国映画祭などでお目にかかれるが、先日ヴェネツィア国際映画祭が閉幕した。世界三大映画祭の中で最も古い伝統を持ち、イタリアで開催される同映画祭。残念ながら今年はコンペティション部門での日本作品の受賞はならなかった。
というより今回北野(武)氏は、自身も出演している「TAKESHI'S」を出品したが、さすがに陳腐化してきていると思うのだがいかがだろうか?彼の役柄は狂気を内に秘めたタイプが多く、新鮮味がない。撮るなら54回('97年)の金獅子賞を獲った「HANA-BI」のような感じがいいのではと勝手に思っている。
そもそもカンヌ(パルムドール)、ベルリン(金熊賞)と並ぶこの国際映画祭はそれぞれ異なる特色を持っている。最近では'97年に今村昌平氏の「うなぎ」がカンヌで「楢山節考」以来、自身2度目の、さらに'02年にはベルリンで宮崎駿氏の「千と千尋の神隠し」がアニメーションで初の金熊賞を受賞した。基本的に他の映画祭で受賞した作品は出品できないため、それぞれの特色に応じてということになるようだ。
何が言いたかったかというと、公開前に受賞できれば大きな箔がつき、配給会社間の争奪戦となる。近年、日本でも映画ファンドなるものが浸透しつつあり、先日はその第一弾ともいうべき「忍-SHINOBI-」(松竹)が発表された。仲間由紀恵、オダギリジョーのW主演で、当時10万円からということで筆者も食指は動いたのだが、結局見送った。今度は深田恭子が主演の映画がファンドにかけられるという噂だが、こちらは配給会社ではなく、信託会社が行うということで全く興味はない。が、今後こういった選択肢がもっと増えてもいいのではないだろうか。

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