マラソンレース

女子長距離界の名伯楽と言えば、佐倉ACの小出監督であろう。
2000年のシドニー五輪は、高橋尚子が大ブレイク、このまま行くのかと思いきや、やはり4年間トップを維持することの難しさゆえか、2004年のアテネではマラソンの3人枠から漏れ、涙を飲んだ。しかしながら、野口みずきはアテネで金メダルを獲得。他の土佐、坂本も上位入賞と面目を保った。その時補欠に選ばれていたのが千葉真子。その彼女も小出門下生である。
なぜ、今また彼女たちに注目しているのかというと、その高橋、千葉は今年相次いで佐倉ACからの離脱を表明し、独力での道を歩き始めた。千葉が選んだレースは夏の北海道マラソン。序盤からペースを握り、そのまま2:25:06の大会新で優勝。タイムは平凡ともいえるが、まずまずの結果を出した。一方高橋は新スポンサーにファイテンが付き、アメリカのボルダーで合宿。今季初戦をヴァージニア州のロックンロールハーフマラソン(21.0975km)に定めた。結果は他の日本人にも敗れる4位(1:10:30)だった。次走は今日行われるペンシルベニア州でのハーフマラソンに出場の予定となっている。
かたや、ライバルの野口みづきはベルリンマラソンへの出場に意欲を見せている。かつて高橋が'01年に当時の世界記録となる2:19:46で走破し優勝を飾ったレースで、その後'04年渋井陽子が2:19:41で高橋の記録を上回ったレースである。もちろん野口が狙うのは、2人の記録更新に他ならない。そして高橋の照準は東京国際女子マラソン(11/20)。'03年に2位で敗れアテネを逃した因縁のコースだ。高橋が「そこで時間が止まっている」と漏らしていたが、前回以上の結果はもう優勝しかない。時計の針を戻し、新たに時を刻み始めることができるのか!?これから秋~冬にかけてマラソンシーズンが到来する。新旧女王の対決に注目していきたい。

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