アメリカ第4位証券会社のリーマン・ブラザーズ破綻のニュースを、元ライブドアCEO堀江被告はどのような気持ちで聞いていたのだろうか。
平均株価も年初来安値を更新し、筆者の持ち株も大きく値を下げ含み損が拡大する一方である。既に放置状態なので特に気にも留めてないが、デイトレーダーの諸氏は気が気ではなかったに違いない。
今月7日、アメリカ政府は政府系住宅金融機関の2社、連邦住宅抵当金庫のFannie Mae社と、連邦住宅貸付抵当公社のFreddie Mac社を国有化することを発表、一連のサブプライムローンの余波は一旦は終息するかに見えた。しかし15日、Bank of Americaが米4大証券3位のMerrill Lynch社を買収すると決定した瞬間、4位のLehman Brothers社の自力再建の道は閉ざされた。あまりにも巨額の不良債権に、英Barclaysも断念したという。
かつて'97年の山一證券のケースも、身売りしようにも買い手がつかず自主廃業に追い込まれたが、リーマン・ブラザーズ日本支社も民事再生法を申請し、国内では戦後2位の負債額(グループ計約4兆円)という不名誉な記録まで樹立した。
REIT市場が冷え込み不動産価値が目減りする中、今回の株安でさらに追い討ちをかける。しかし、これが本来の姿なのだ。昨年末、この事態を予測できた識者はほとんどいない。識者といえどそのレベルなのだから、我々素人に少々毛が生えたくらいでは予測することは不可能と言えよう。
更に問題なのはこのリーマンに融資している日本の銀行・企業が多くいるということだ。おそらく損失額を計上せざるを得ず、業績も下方修正となる。4大メガバンクを筆頭とする大手行、地銀の公的資金返済に目処が立ってきた中でのこのショック。まだまだ影響は長引きそうである...
スケールは対照的(やっていることは小悪党並)だが、被害規模は全国に拡大中で今や日本中にその名を知られた三笠フーズの事故米の不正流通事件。直近では、うなぎの産地偽装で大阪の魚秀が行った「うなぎロンダリング」が記憶に新しいが、同じ大阪でまたしても同様の事件が発覚した。
流通させた米に発ガン性の物質が含まれている可能性があるとのことで、多くの取引業者が自主回収したものの、農水省の発表では関わった業者が約370社となり中国産冷凍ギョーザを超える事態となっている。既に熊本では告訴されており、これからも同調する企業が増えることを考えると会社が倒産するのは間違いないだろうが、仮に彼らがムショに入ったところでJTほどの大企業でもない限り、損害を弁償してくれるわけでもない。徹底的に断罪すべきだろう。
最後に、前回触れた北京パラリンピック出場中の国枝慎吾選手が車椅子テニス男子シングルスで見事優勝し、日本選手勢4つめとなる金メダルを獲得した。競技最終日の明日はマラソンと5人制サッカーを残しているが、残念ながら前回アテネの17個には及ばない結果となった。
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