燻っていた水泳日本代表の水着問題。
北京オリンピックに限り、日本水泳連盟の英断というより半ばarena(デサント)、asics、MIZUNOが折れる形で、英Speedo社の水着の着用が認められることになった。
水連と2012年までの長期契約中のメーカー3社にとっては忸怩たる思いだろうが、先日8日に閉幕した水泳ジャパン・オープンでは予選も含めると合計17の日本新と、北島の世界新が飛び出す記録ラッシュ。実際、そのうち何人がSpeedo社の水着を着用していたのかは不明だが、女子背泳ぎ代表の中村礼子と男子平泳ぎ代表の北島康介は、都合3回づつの日本新を叩き出し、Lzr Racer効果を眼前でまざまざと見せ付けられる結果となった。
ちなみに日本代理店のGoldwin公式HPで見ると、一番高いロングジョンで¥69,300。実はSpeedo社の水着による今季の世界記録のうちの多くが、このロングタイプによるもので、代表クラスの選手になると、オーダー分も含めて約倍の値段はするだろうと思われる。
それにしても惜しむらくはMIZUNOの方針転換だろう。昨年の5月末までは同社でSpeedo社製水着を取り扱っていたMIZUNOだったが、自社ブランド強化へのシフトのため同月末を以って契約を解除している。それは北島康介という広告塔を、SpeedoからMIZUNOが独占したかったのかもしれない。
今回の水連の決定と合わせてMIZUNOは個人契約を結ぶ北島に対して、違約金なしでSpeedo社の水着着用を容認した。これこそ大人の対応と言えるだろう。
残る焦点は、北島が北京でLzr Racerを選ぶかどうか...勝ちに行くならSpeedo、不利を承知でMIZUNOで臨むか。個人的には北島の男気を見てみたい気もする。
コメント