流血戦か撤退か

あけましておめでとうございます。
書く気力はあるものの腰が痛くて集中力が続かないというジレンマがあって、なかなか更新できずにいたが、久しぶりに更新再開。
次世代DVD規格を争っているBD(Blu-ray Disc)陣営のソニーと、HD(HD DVD)陣営の東芝。現時点では、BDが徐々にHDを圧倒してきているが、その戦いに遂に終止符が打たれようとしている。年明け早々Time Warner傘下のWarner Bros.が来年度以降、BDへの独占供給を示唆しているからだ。
映画のメジャー配給元のうち、ソニー直属のSony Pictures、20th Century Fox、Walt DisneyがBD、Universal、ParamountはHD DVDを支持を表明しているが、これが事実なら、かねてより双方を支持していたWarnerがBD陣営に回ることになり、HD支持の2社もなびく可能性がある。
Nintendo DS(任天堂)とPSP、XBOX360(Microsoft)とPS3のようにソニーは多方面で戦線を展開しているが、かつて大手ゲームメーカのスクウェア・エニックスが、人気シリーズ「ドラゴンクエスト」の最新作を任天堂プラットフォームにのみ供給すると発表した時も、業界には少なからず影響があった。マルチプラットフォームに対応できるほどの開発リソースがない中小のソフトハウスは、ハードの普及がソフトの販売数に直結するため、大手の動向に左右され易いためだ。
ソニーは昨年秋に新型PSP、新型PS3を相次いで投入してこ入れを図ったが、少なからず功を奏した。筆者が考えるにHD陣営の誤算は、PS3はBDのプレイヤーとして機能するが、HDを支持するはずのMicrosoftの次世代ゲーム機XBOX360がHD DVDのプレイヤーとして機能しない点だろう。
今現在XBOX360が普及の兆しをみせているだけにこの差は大きいと考えている。しかし仮にHDを搭載していれば、結局はPS3が高すぎて当初売れなかったのと同じ結果となっていたであろうことは否めない。
江戸(ビクター)の恨みを長崎(東芝)で・・・ではないが、消費者にしてみれば規格は統一された方が機器の値段も下がるなどメリットも多い。東芝の次の一手を、生暖かく見守りたい。

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