争奪戦

頂上対決となった全仏オープン決勝。生涯グランドスラムを狙う25歳の王者フェデラーの前に、3日に21歳になったばかりのクレー王ナダルが立ちはだかった。
第2シードのR・ナダルは決勝まで失セット0。全てストレート(3-0)勝ちで上がってきた。対する第1シードのフェデラーもほぼ順当に決勝へ。しかし、因縁の対決はナダルが主導権を握る。クレーのサーフェスには滅法強いナダルだが、ここRoland Garrosでの強さはやはり別格だった。
オールラウンダーのフェデラーに対し、ナダルはクレーに特化した能力を持っているように見える。これで'05、'06、'07の3連覇を達成したナダル。あのB・ボルグが持つ全仏4連覇に並ぶのか、フェデラーが止めるのか早くも来年が楽しみだ。(他のサーフェスでもフェデラーを脅かす相手が出てきてくれればもっと盛り上がるのだが...)
こちらは痛いしっぺ返しをくらったグッドウィルグループ。
CEOの折口氏はグループぐるみの処分逃れを認めたため、その結果子会社である介護大手のCOMSNを外部に手放さざるを得なくなってしまった。当初は孫会社の日本シルバーサービス(NSS)社への譲渡を予定していたが、厚生労働省から"待った"がかかったのだ。
6日の処分発表以降、株価は下落する一方で、4営業日たった今日もストップ安となり、時価総額が4日で3割から4割り近く目減りしたことになる。その結果多くの連想買いが発生し、同じ介護大手のニチイ学館、ベネッセ、ツクイが値を上げていた。
そして今日、同じカリスマ社長として有名なワタミの渡邊美樹氏が老人ホーム事業の取得に名乗りを上げた。ハード(事業所)よりもソフト(ヘルパー)が慢性的に不足している現状では、欲しがっている企業は多いだろうが、一括して買える企業はおそらくなく、全国展開しているCOMSNをどう分割するのかがポイントになるだろう。
余談になるが、以前うちの祖母も地元の介護施設にお世話になっていた。賃金の割には重労働で、対象者が高齢者ともなれば若い人が敬遠する傾向にあるこの業界。本当に頭が下がる思いがしていた。
スケイプゴートとなったCOMSNや利用者には気の毒だが、介護ビジネスに一石を投じた今回の処分によって、同じような業者の淘汰が進めば健全になるのではないだろうか・・・

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