通貨の番人

最近、仕事が忙しくて筆が滞っている・・・とまず言い訳。
昨日は北朝鮮で、韓国人拉致被害者の金英男氏と崔桂月さん親子が28年ぶりに感動の再会。この一連のシナリオを金正日総書記が描いているとしたらすごいが、実際はどうなのだろう。今回の対面を北朝鮮では南北離散家族再会事業の一環と位置づけており、公開された彼ら以外にも家族の再会が行われていたと聞く。(つまり拉致とは認識していない!)
日本側が欲していた死亡したとされる金氏の前妻、つまり横田めぐみさんの話は俎上には上らず、拉致問題で敷いていた日韓共闘の体制もあえなく崩壊。北朝鮮は、韓国側の追及を和らげることに成功したと言えよう。
先に横田夫妻が崔氏の家族らと相次いで面談した時には、今回の件について、横田夫妻は崔氏らに対し慎重に対応してほしいと願っていたが、韓国側の勇み足ともとれる今回の対応は拙速というほかない。とはいえ太陽政策を推し進める盧武鉉大統領にとっては、国民感情の鎮静化は願ったり叶ったりだろうが...
それに引き換えわが国の総理大臣といえば、再三のブラフは効果が無く、しかも踏み込んだ経済制裁を発動しようとしない。これでは相手は増長するばかりだ。彼にしてみればこのまま9月の任期満了まで何とか粘りこみたいところだったろうが、もう一つ頭の痛い問題が発生してしまった。
先の国会会期中に発覚した福井俊彦日銀総裁の村上ファンドへの投資問題だ。
ご存知の通り同ファンドは年20%前後の高利回りを謳い文句に、仄聞するところによれば運用委託を一口1億円から出資を募っていたとか。しかも経済財政諮問会議のメンバーでもあった宮内義彦オリックス会長が設立時から関与しており、政界・官界への癒着も問題視されている。
当の福井氏といえば、国会ではのらりくらりと野党の追及をかわしていたものの、我々パンピー(一般市民)の感情を逆なでする数々の発言は物議を醸し出していた。ところが倍以上に膨らんでいた同ファンドでの投資運用(1000万→2231万?)に加え、27日に衆院財務金融委員会で報告された夫妻の金融資産総額合計が、約3億5000万円と公開されるにあたって非難が集中。投資分の元本と利息を含めた全額を慈善団体に寄付すると申し出たが、辞職に至っては今だに首を立てに振らない。
日銀総裁は総理大臣も罷免することができないため、こればかりは本人の良心に委ねられるが、御年70歳の福井氏。3億もあればあと20年は十分な余生を過ごせると思うのだが、やはり我々とは金銭感覚が違うのだろうか・・・

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