長期休暇明けというものは、なかなかエンジンがかからない。
昨日はトリノ五輪女子フィギュアスケート金メダリストの荒川静香がアマチュアでの競技から身を引き、今後はプロとして活動していくとの声明を発表した。至極当然である。アマチュアの頂点を五輪での金メダルとするなら、もうこれ以上の頂点はないからだ。
アマチュアスポーツ界は、先日、荒川も所属していた(財)日本スケート連盟での不祥事が発覚したように、とかく汚職等の温床となりやすい。なぜなら、特定法人は独立採算ではなく、助成金や協賛金、加盟料や登録料などを集めて運営するうえに決算報告の開示が役員や一部の人間のため、経理が不透明になり易いというのがその理由である。
かくいう筆者も学生の頃はJFA(日本サッカー連盟)に所属していた。だから何だと言われればただそれだけなのだが、吸い上げられた資金の運用が、我々(競技者含め)には見えにくいと言えば理解していただけるかと思う。
だが、一般企業や個人においてはそうもいかない。特に所得税高額納税者は、毎年5月に発表される"長者番付"によって、前年度分の納税額(対象者は最低1000万円以上)が各税務署に一般公示されていた。しかし'05年から施行された個人情報保護法の影響からか、3/27に成立した改正所得税法および改正法人税法により、今年度からは公示制度が廃止(平成17年度分から実施)されるため、もう"長者番付"は見られなくなってしまった。
ところがこれが"渡りに船"となったのが、本日5/8から3日間(一部店舗では最長25日間)の業務停止の行政処分を受けるアイフルを筆頭とする消費者金融業だ。
これまで毎年、武富士の武井会長を筆頭に、アイフル(福田氏)、プロミス(神内氏)、アコム(木下氏)らの常連が名を連ねていたが、今回の金融庁の処分で、世論の風当たりが一層強くなると予想されるこのタイミングでの廃止は、まさに皮肉としか言うほかない。とはいえ、法定金利のグレーゾーン(利息制限法20%~出資法29.2%の間のこと)を利用し利ざやを稼ぐこれまでのビジネスモデルはもはや通用しなくなるだろう。そうなると、各社減益となるのは避けられず、これまでのような無担保融資は当然ながら無くなるものと思われる。ただそれをどう見るか?
まあ、一番は身の丈を知ること。皆さんも...
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