小さな巨人

イチローが最多安打の記録を262本に伸ばし今シーズンを終えた。既に多くのメディアにも取り上げられているので今更触れるのはやめておく。
今年のフェニックスサンズの登録枠(ロースター)にある日本人の名前があった。
その名は田臥勇太。高校バスケットの名門能代工の出身で、高校時代に3年連続高校三冠を達成等、国内での彼の勲章は枚挙に暇がない。そしてそこはバスケットプレイヤーなら全ての人間が憧れるであろうNBA。いわずと知れた世界最高のバスケットボールのリーグだ。筆者が見ていた頃は”AIR”ジョーダンの全盛期だった。ダンクは言うまでもなく、ノールック、アリウープ、スリーポイント、あげくはブザービーターと、全てにおいて神がかり的なプレイで全米を魅了していた。
彼もそうなのだが、大学時代から活躍を始めるNBAには当然ドラフトがある。しかしMLBと違い、プロとは名ばかりの日本リーグではNBAのスカウトなぞ来るはずもない。ましてや2mを楽に超えるセンターをはじめ、190cm台のPGや、SGがゴロゴロいるアメリカでは、体格では明らかに小さく見劣ってしまう。しかし彼は単身海を渡米した。トライアウトでマーベリクス、ナゲッツなど、紆余曲折を経てようやく晴れの舞台が見えてきた。奇しくもジョーダンと同じポジション。サッカーと違って点の取り合いが醍醐味のバスケットでは、目立つ活躍はできないかもしれない。が1つのスティール、ターンオーバーでも彼のプレイを日本のTVで見ることができるかもしれないというのは、やはりわくわくしてしまう。

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