まずは、昨日の亀田興毅のWBA世界L・フライ級タイトルマッチ。
1ラウンドに生涯初のダウンを喫する波乱の幕開けとなった、同級1位のファン・ランダエタ(ベネズエラ)との試合は、最終12Roundまでもつれた。
ちなみにライト・フライ級のリミットは48.97kgで、17階級のうち下から2番目に軽いウェイトである。最も下になるのがミニマム(47.61)級で、相手ランダエタは元世界ミニマム級暫定王者の肩書きを持っている。今回はパナマのロベルト・バスケスが、フライ級(50.80kg)にウェイトをアップするためにL・フライ級の王座を返上したため、そこで1位のランダエタと2位亀田が王座決定戦を行うことになったのだ。
これであの具志堅用高、渡嘉敷勝男、井岡弘樹らに並び、ファイティング原田、井岡に次ぐ3人目の10代世界王者となった彼だが、王者にふさわしいのかと問われれば若干疑問が残る。かねてから亀田の実力に疑問を提起していた元WBC世界ライト級王者のガッツ石松氏もその一人で、筆者の目から見ても今回の判定は首を傾げたくなった。
3人のジャッジのうち、パナマのジャッジはランダエタ、韓国、フランスのジャッジはそれぞれ亀田。ホームの試合と言ってしまえばそれまでだが、これまでのプロ転向後11戦11勝10KOのうち、長丁場を経験したのは第4戦、'04年9/27の対ダオチャイ戦で10回が最長で(このときも判定勝利)、11,12の2ラウンドは未知の領域だった。
もちろん得心していないランダエタ陣営、WBAには抗議しないとのことで判定が覆ることはないが、この結果は亀田自身がよくわかっているはず。彼は今朝の(今回の試合を放送した)民放の番組に出演していたが、2年後の21歳でフライ級、23歳でS・フライ級と暢気に3階級制覇の青写真を描いていた。
もう昨日のような大キャンペーンとなることはないと思うが、一度挫折を味わった方が強くなれる。メッキではないことを今後彼自身の拳で証明する必要があるだろう...
もう1つ、待ったなしの戦いと言えば、8/6に投票日を迎える長野県知事選挙。
現職の田中康夫知事に対し、対立候補の村井仁氏は、元国家公安委員長・防災担当相で、昨年の衆議院選挙では郵政民営化に反対し、政界を引退したが衆院議員6期20年の超ベテランである。
一方、今現在も県議会との対立している田中氏は、筆者がよく見るゲンダイネットにも時々寄稿されている。脱ダム宣言を皮切りに、数々のドラスティックな改革を長野にもたらした。
自らをパブリック・サーヴァント(公僕)と呼ぶ同氏を、個人的には高く買っている。ぜひ再選を果たして欲しいものだ。
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