孫さん勇み足

すいません、最近サボってました。
先週24日のMNP開始から1週間。3キャリアともMNP関連の報告がないため加入者の動きがどうなっているかは分からない。ただ一つ言えることはソフトバンクモバイル(以下、SBM)だけが独り相撲をとっているということだけだ。
前回も述べたがMNP直前の23日。通話料を一部条件下で定額制とする「予想外割」を発表したまではよかったが、秘匿性を重視するあまり、実際の店舗にまで話が伝わらず、案の定混乱を招く結果となってしまった。
さらに、例外の多すぎる適用条件に批判が集中。翌24日はメールを無料とすると発表したものの、とどめを刺したのが、28、29両日に起きたMNPの受付業務停止だった。(他社への流出を防いだ反面、自社へ流れるはずの顧客まで失ったのは皮肉と言うほかないが)
24日の孫氏の会見では「加入者の約8割がゴールドプランを契約するはず・・・」と豪語。しかし実際その通りになって、システムがダウンしたというのではIT企業としては失格である。30日には暫定復旧したものの、MNP業務を優先的に取り扱うとし、全業務通常通りとまでは至っていない。しかも、これを機会とゴールドプランの通話料の値下げを発表し、料金値下げには追従しないと発表したNTTドコモ、KDDIを牽制した。
が、だ。これではSBMの加入者当たりのARPU(Average Revenue Per User)、つまり客単価が大幅に低下するのは必定。最も設備増強が必要なSBMにおいて、重要な収益源が目減りしてしまう。
今週に入っても、CM等での一連の「¥0」表現について公正取引委員会から勧告、また週末のトラブルについて総務省から注意を受けるなど、信頼は大きく低下しており場当たり的な対応を疑問視する声は多い。筆者は3社の最初のシェアの発表が出るまでもう少し様子を見ようと思っているが...
昨日には、大手消費者金融のアコム、アイフル、プロミスがなんと最大2000億円超の赤字予想を発表した。国会でも話題になっているグレーゾーン金利の撤廃に伴う、金利の返還分を引当金として積み立てたためだ。
借りている人にとっては朗報だが、同社関係者にとっては頭の痛い問題だろう。前段のSBMではないが、客単価(金利収入)は減るが、その分闇金に流れていた契約者が今後増加するとも考えられ、薄利多売ではあるがこちらのビジネスモデルは健全な方向に向かうと予想している。借金まみれのSBMは果たして・・・

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