理想と待望のあいだに

少し前の話になるが、今年の甲子園、そして日米親善高校野球を沸かせた主役、斎藤佑樹、田中将大の両投手。
15日のプロ志望届提出期限を控えた今週(25日が高校生ドラフト)、それぞれが進路について発表した。ご存知の通り、前者は早稲田大学に進学、そして後者はプロ野球。これで各球団の田中への指名競合は不可避となった。
差は4年間。一概にどちらがいいかは判断できないが、必ずしも王子が4年後も在位しているという保証はない。今なら田中とともに間違いなく億の契約金を手にできたであろうに。彼らしいといえばそれまでだが、プロで2人の対決を見たかった筆者としては少し残念な気もする。
そして同時期の世間の関心事と言えば...
今月6日に誕生した秋篠宮家の長男。その名前が12日の命名の儀において悠仁(ひさひと)に決まった。
男子ということで現行の皇室典範によれば、皇太子徳仁親王、秋篠宮文仁親王に次ぐ皇位継承順位第3位となるが、もとより今回のご出産は初物づくし。最高齢出産、民間産院、帝王切開。我々一般人にはごく普通のことでも、皇族においては前例がなく、その意味でも宮内庁病院ではなく、愛育病院を選択したと考えられる。
ところが、慶事に沸くその一方では、格差社会が生み出した負の側面ともいうべきか、未成年による犯罪が年々増えている。子供による親殺しは増加の一途を辿り、更に低年齢化に拍車がかかるほど。高齢化社会が危惧される中で、彼が成人する頃にはさらに世代の空洞化が進んでいると思われるが、その頃筆者はいわゆる"団塊の世代"。・・・あまり考えたくないが。

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