リーマン必見

昨日、アメリカで第78回アカデミー賞が発表され、作品賞には「crash」が選ばれた。
筆者は、今回ノミネートされた作品のいずれも見ていないのだ(もちろん、まだ日本で公開されていないものもある)が、前々から言われていたように、今回の作品はいずれもHollywood的な娯楽大作ではなく、なればこそSFXやCGを駆使したような無機質なものではない、本当の意味で内容が問われる年だったように思われる。実は筆者が一番見たいと思ったのはS・スピルバーグの「MUNICH」だったのだが、昨年公開の前作「宇宙戦争」ともども無冠に終わった。
変わって邦画の話・・・ここにも気になる映画が2本。
「県庁の星」と「燃ゆるとき」である。前者は桂望実、後者は高杉良の小説が原作だ。織田裕二演じるのがイケメンキャリア公務員というのも狙い過ぎという気がしなくもないが、興味があるのは後者の方。実はこの話は、皆さんもご存知の東洋水産(マルちゃん「赤いきつね」と「緑のたぬき」と言えば分かるだろうか)創業から約30年の実話を元にしたノンフィクション小説である。
舞台は高度成長期の日本。当時の社長森和夫は様々な苦難を乗り越え、満を持してアメリカへ進出したものの、ライバル社とのコストダウン競争へ突入。やがて現地法人がM&Aの標的にさらされながらも、社員一丸となって危機に立ち向かう・・・というストーリーなのだが、'53年の横須賀水産(株)として築地の魚市場からスタートした同社は、'56年に現在の東洋水産(株)に社名変更し、今やインスタントラーメンで日清食品に次ぐ業界2位の大企業へと成長した。
そのままNHKのドラマにでもなりそうな感じだが、まさにプロジェクトXの映画版とでも言おうか。もちろんサラリーマンならずとも公務員のあなた!家で一杯やる前に見ることをオススメしたい。

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