連覇の難しさ

やはり今年もドラマが待っていた...
昨日の第82回箱根駅伝は往路優勝の順天堂大が、復路8区でキャプテンの難波の大ブレーキによりまさかの4位転落。往路では17年ぶりの優勝を果たし、そのまま行けば5年前の77回大会以来の完全優勝目前とされていた。しかしながら、運命の皮肉とも言うべきか彼を待っていたのは全く逆の結果だった。テレビでは同校の仲村監督は運営管理車から降り、彼を励まし続けた映像が流れていた。脱水症状を起こしても彼は歩みを止めなかった。朦朧としながらも意識の中で”襷”を繋ぐために・・・
結果、順大は4位まで順位を落とし、一時は78回大会以来の総合5連覇を狙う駒澤大がトップに立つ。しかし8区で2位にまで上がっていた亜細亜大が駒大に襲い掛かり山下が平野を捕らえると、鶴見ではそのままアンカーの岡田がリードを守りきり、29回目の挑戦にして駒大の5連覇を阻止する初の総合優勝を果たした。その他往路では15位だった法政大が、復路では7位まだ押し上げる健闘を見せ復路優勝と、筆者もあらためて駅伝の奥深さを感じた。
5連覇といえば高校ラグビーの大阪の啓光学園。こちらもラグビー界では超名門であるが、同じ大阪代表の大工大高との準々決勝。2T1Gと押さえ込まれ敗れ連覇の夢は潰えている。
そして高校サッカーでも各会場で波乱が起きていた。5年前の第80回大会で高校サッカー史上初、在日朝鮮学校での出場を果たした大阪朝鮮が、今年は例年に比べて小粒といわれるが大会常連の国見を1-0で破りベスト8に進出。また優勝候補筆頭の青森山田も、学校存続の危機に瀕している多々良学園に終了間際に逆転を許し敗退と、戦前の優勝候補に挙げられた中では、鹿実だけが連覇に望みを繋いでいるのみだ。
過密スケジュールの中でコンディションの維持は大変だと思うが、これこそが短期決戦トーナメントの醍醐味でもある。経験かメンタリティーか、未来のアスリート達にとっての冬はまもなく終わる...

コメント