記録の後に残るもの

先ほど遂に清原にも500号HRが出た。先日、ヤクルトスワローズの古田が2000本安打を達成し名球会入りを果たしたが、清原は昨年2000本安打を達成し、一足先に名球会入りしている。
本塁打数の日本記録(世界記録でもある)は元巨人の王貞治が持つ868本。ちなみに名球会の副会長でもある。一番近いのは元広島カープの鉄人衣笠が持つ通算504本塁打か。
筆者は清原はそのまま西武にいればもっと数字を伸ばせただろうと思っている。巨人というチームは球界の盟主と呼ばれ、唯一数字(視聴率)の取れるカードとまで言われていた。ところが最近の低迷ぶりは目を覆うばかり。金にモノを言わせて戦力を補強してきた日本のスタインブレナーこと渡邊恒雄が、球団経営の第一線から身を引くまでは、毎年のように常勝のプレッシャーがあったに違いない。
王と同じく名球会副会長の長島でさえ、1993~2001年の9年間で3回のリーグ優勝(うち日本一2回)に留まっている。名選手名監督ならずとも言われるが、長島、王、野村、森などは数少ない逆の例と言ってもよいだろう。つまりそれだけの状況で、さらには"巨人の四番"争いも白熱している中に置かれれば、自分のプレースタイルで通すことすら難しく思われるのは想像に難くない。
それに対し古田の記録は素晴らしいの一言だ。パリーグではDH制もあり、主に一塁を守る清原に比べ、捕手というポジションはかなりの激務であるからだ。彼は野村ID野球の継承者であり、ヤクルト黄金期の最大の功労者でもある。おそらく現役時代、南海ホークスで選手兼監督となった野村克也氏同様、若松監督の後は監督古田もしくはプレイングマネージャーという立場になるのではないだろうか...
11連敗をようやく脱した楽天も、もう一時の目新しさはない。プロ野球に限らず言えることだが、記録よりも記憶に残るような選手に出てきて欲しいと思う。

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